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映画『八日目の蝉』(お薦め度★★★)

  秀作との評判の高い作品ですが、それほどでもありません。 テンポが緩すぎます。 泣かせる物語ですが、割と人物の相関関係が淡白です。脚本に深みがありませんでした。 事件に全く関係ない写真屋の親父の唐突感は何なのでしょう。リアリティのかけらもありません。 井上真央と永作博美の演技が絶賛されたようですが、小池栄子のほうが勝っていまし、なんと言っても主人公の女児時代を演じた子役の渡邉このみの演技力は素晴らしかったです。子役の巧さが本作を成立させたと言っても過言では無いと思います。 以下、WOWOWオンラインから引用。 <作品データ>  制作年:2011 制作国:日本 内容時間:149分 <スタッフ> 監督:成島出 製作:鳥羽乾二郎、秋元一孝 脚本:奥寺佐渡子 撮影:藤澤順一 音楽:安川午朗 <キャスト> 秋山恵理菜=薫:井上真央 野々宮希和子:永作博美 安藤千草:小池栄子 秋山恵津子:森口瑤子 秋山丈博:田中哲司 秋山恵理菜=薫(少女時代):渡邉このみ <イントロダクション> 優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした。角田光代の同名人気小説を映画化。第35回日本アカデミー賞10部門受賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにした話題の秀作。 妻帯者の男との腐れ縁の関係を解消した後、彼の妻が出産したばかりの赤ん坊を誘拐し、その子と疑似的な母娘の関係を結びながら長い逃亡生活を送った末、ついには逮捕された女性。その遠い過去の記憶を心の片隅にかすかにとどめながら、いまや自らもひとりの大人の女性としていばらの道を歩もうとする娘。この2人の心の絆を物語の主軸に、切なくも壮絶な女のドラマが全編にわたって展開。井上真央、永作博美、小池栄子らが、各自持てる力を存分に発揮しながら会心の演技を披露し、見応え満点の秀作に仕上がった。 <作品内容> 妻帯者の秋山と不倫の関係をずるずる続けていたものの、自分が妊娠した際には中絶を強要されたのに対し、いずれ別れると言っていた彼の妻が出産したことを不意に知らされ、思わず愕然とした希和子。怒った希和子は、生まれたばかりの赤ん坊・恵理菜を誘拐すると、その子をわが子同然にかわいがりながら、各地を転々としつつ4年間の逃亡生活を送り、ついに逮捕される。それから長い年月が経ち、いまや21歳となった恵理菜は…。 <鑑賞チャネル> Netflix ・初めてNetflixで映画

映画『東京裁判』(お薦め度★★★★★)

  日本国民全員が観るべき作品です。 近代日本史において、日清、日露戦争以降の空白の歴史を学ぶ重要なドキュメンタリー映画です。 本作を理解するために、もっとより多く勉強しなければと思いを新たにしました。 戦勝国による裁判というだけの簡単なレッテルでしか考えてこなかったのですが、裁判自体の正当性や裁判中の政治的な駆け引き等、想像以上の内容でした。 今後の日本を考える上にも、本作を出発点にしたいと思います。 以下、WOWOWオンラインから引用。 <作品データ>  制作年:1983 制作国:日本 内容時間:278分 <スタッフ> 監督:小林正樹 原案:稲垣俊 脚本:小笠原清、小林正樹 音楽:武満徹 <出演> ナレーター:佐藤慶 <イントロダクション> 戦後日本の進路を決定づけた極東国際軍事裁判(東京裁判)の全容を、膨大な記録映像をもとに小林正樹監督が4時間半強の長さでつぶさに描いた渾身のドキュメンタリー大作。 第2次世界大戦終結後、戦勝国たる連合軍が日本の戦争責任を問うべく開いた極東国際軍事裁判。アメリカ国防総省によって撮影され、裁判から25年後に公開された50万フィートにも及ぶ膨大な記録フィルムを、「人間の條件」6部作などで知られる巨匠・小林監督が、5年の歳月と総製作費4億円の巨費をかけて再編集。4時間半強の長さに及ぶ未曽有のドキュメンタリー大作に仕上がり、第35回ベルリン国際映画祭国際批評連盟賞をはじめ、国内外で高い評価を得た。音楽担当、武満徹。ナレーターを務めるのは佐藤慶。 <作品内容> 1945年8月15日、日本はポツダム宣言を受諾して全面降伏し、ついに第2次世界大戦は終結。翌1946年、戦後日本を統治する連合国軍最高司令官マッカーサーは、日本の戦争責任を問うべく、極東国際軍事裁判所条例を発布し、太平洋戦争開戦時の首相・東條英樹や思想家の大川周明ら、計28名がA級戦犯の容疑で、裁判にかけられることに。同年5月より、市ケ谷の旧陸軍士官学校の講堂を舞台に、いよいよ東京裁判が始まる。 <鑑賞チャネル> WOWOW

映画『呪怨2(2000)』(お薦め度★★)

『 呪怨(2000) 』の続編で劇場版になる前のビデオ映画第2作です。 第1作のフォーマットは、その後のシリーズでよく使われていましたが、本作のシーンはあまり馴染みがありませんでした。 登場人物のセリフや動きにリアリティが無く、怖さもそれほどではありません。 いろいろと実験的な要素を含んでいたのではと感じます。 以下、WOWOWオンラインから引用。 <作品データ>  制作年:2000 制作国:日本 内容時間:76分 <スタッフ> 監督・脚本:清水崇 プロデューサー:一瀬隆重、高島正明、加藤和夫 撮影:木次信仁 音楽:ゲイリー芦屋 監修:高橋洋 <キャスト> 鈴木響子:大家由祐子 鈴木達也:芦川誠 北田良美:藤井かほり 小林俊介:柳憂怜 佐伯伽梛子:藤貴子 佐伯俊雄:小山僚太 鈴木信之:郭智博 神尾刑事:諏訪太朗 <イントロダクション> ありふれた住宅地で起こる恐怖の連鎖。呪いがまた新たな呪いを生み出していく……。2000年、都市伝説や現代の怪談を取り入れた実話テイストの“最恐”Jホラー第2弾。 「女優霊」などでJホラー界の第一人者となった脚本家、高橋洋が監修し、当時新鋭だった清水崇が監督・脚本を手掛けた“最恐”の現代ホラーのパート2。平凡な一軒家で起きた惨劇を発端とする怪事件を、短編連作風の構成で綴る。ストーリーは1作目からの続きだが、前作の抜粋&クライマックスがプロローグとなっており、本作から見ても理解できる。とはいえ恐怖が恐怖を呼び、関わる人間すべてをのみ込んでいく恐ろしさは、2作続けて見ると倍増するもの。ぜひとも2作セットで究極のスリルを楽しんでみたい。 <作品内容> 霊能力を持つ響子は不動産業を営む兄・達也から、いわく付きの物件を見てほしいと頼まれる。その一軒家を訪ねた響子は底知れぬ不気味さを感じ、この家を売るときは注意しろと兄に警告して足早に立ち去る。後日、家が売られたと知った響子は、不安に駆られてその家について調べだす。やがて彼女は、かつてそこで起こった複数の惨劇に加え、達也が最近越したマンションの一室もまた、それらの事件に関連していることを突き止め……。 <鑑賞チャネル> WOWOW

映画『一度死んでみた』(お薦め度★★★)

まずまずのコメディ映画です。 映画ならではの豪華キャスティングが楽しめました。 脚本はまとまっているものの、ドタバタ劇がメインとなり、物語そのもののインパクトに物足りなさがありました。 浜崎慎治監督にとって映画初監督作だそうです。 以下、WOWOWオンラインから引用。 <作品データ>  制作年:2020 制作国:日本 内容時間:93分 <スタッフ> 監督:浜崎慎治 脚本:澤本嘉光 撮影:近藤哲也 音楽:ヒャダイン <キャスト> 野畑七瀬:広瀬すず 松岡卓:吉沢亮 野畑計:堤真一 火野:リリー・フランキー 渡部:小澤征悦 田辺:嶋田久作 藤井さん:松田翔太 <イントロダクション> 広瀬すずが父親嫌いのデスメタル女子を演じる痛快コメディ。社長である父親が2日間だけ死ぬ薬を飲んでしまい、娘は若手社員とともに会社合併の陰謀を阻止すべく奔走する。 auの“三太郎”シリーズなどを手掛ける売れっ子CMディレクター浜崎慎治が、CMプランナー澤本嘉光のオリジナル脚本を映画化した初監督作。髪をピンクに染め、パンチの効いたボーカルを披露する七瀬役の広瀬がコメディ演技で新たな才能を見せ、存在感のないゴースト社員だとやゆされる松岡役・吉沢亮と息の合った演技で楽しませる。広瀬演じる七瀬の父・計役の堤真一とリリー・フランキー演じる火野のツッコミが絶妙で、次から次に登場する豪華キャストの面々を探すのもこの映画を見るお楽しみの一つ。 <作品内容> 研究に没頭してばかりの父親・計が嫌いで、売れないデスメタルバンドのボーカルをする七瀬は、ライブで“一度死んでくれ!”と不満をシャウトする毎日。そんなある日、計が2日間だけ死ぬ薬“ジュリエット”を飲んでしまう。そこで計を亡き者にし、会社を乗っ取ろうとするライバル会社の陰謀が発覚。絶体絶命の危機に直面した七瀬は存在感がなさすぎて“ゴースト”と呼ばれる社員の松岡とともに計と会社を救うべく立ち上がる。 <鑑賞チャネル> WOWOW

ドラマ「SPECサーガ完結編 SICK'S 厩乃抄 〜内閣情報調査室特務事項専従係事件簿〜」[全5話](お薦め度★★★)

ドラマ「ケイゾク」「SPEC」シリーズに続く「SPECサーガ」完結篇となる「SICK'S(シックス)」3部作、「 覇乃抄 」に続く完結編です。 3部作で登場した謎はこの完結編で全て解明されます。 話はかなり膨らんで複雑になりますが、結局は当麻とニノマエの二番煎じとなる御厨とイトとの戦いでした。 1999年にスタートしたシリーズが20年を経て堂々の完結、、、?(笑) 「SPEC」シリーズから10年の付き合いになりましたが、十分に楽しませてもらいました。 以下、番組サイトから引用。 <オンライン情報> Paravi、2019年9月15日より配信。 <スタッフ> 原案:西荻弓絵 企画・プロデュース:植田博樹 監督:堤 幸彦 製作著作:TBS <キャスト> 御厨静琉:木村文乃 高座宏世:松田翔太 ニノマエイト:黒島結菜 秀家岳志:高杉亘 長谷部国重:波岡一喜 山城彩香:新川優愛 陳部長:矢野浩二 玄野冥府:酒向芳 百地壱波:菅原卓磨 加須:岡部尚 九頭:長谷川ティティ 備市:清水葉月 牟田口計:船津稜雅 ピーチ医者:宇垣美里 近藤昭男:徳井優 入江慎吾 (総理大臣):宅麻伸 (友情出演) 野々村光太郎/野々村光次郎:竜雷太 <イントロダクション> SPECサーガ完結篇「SICK’S」恕・覇・厩、 三部作の最終章いよいよ配信開始! 御厨静琉(木村文乃)と高座宏世(松田翔太)の、時空を操るニノマエイト(黒島結菜)との謎の物体「HOLIC」を巡る争いに終止符が打たれるのか!?さらにHOLICを巡り日本政府や某超大国にまで波及した争いはクライマックスを迎える!! 御厨静琉のSPECは「AIR」空気を自在に操れるというものだ。御厨はSPECをいかにして手に入れたのか。余命宣告され身体が蝕まれる中、御厨は自らのSPECがいかにして目覚めたのか、そして自らの存在について自問自答する中、時空を操るニノマエイトとの決戦に備えるのであった。 日本政府の1つの機関である内閣情報調査室の御厨と高座、そして係長の野々村光次郎(竜雷太)はSPECホルダーへの対応策と謎の物体「HOLIC」の在り処を入江慎吾内閣総理大臣(宅麻伸)にまで詰め寄ろうとする。しかし、総理秘書官の長谷部国重(波岡一喜)の暗躍によって3人の立場は危ういものとなっていく。長谷部が次に取った方策はおそるべきものであった。長谷部

映画『PORTALS ポータルズ』(お薦め度★★★)

  4つのパートを4人の監督が分担して一本にまとめた共作です。 SFパニックホラーで結構な怖さがあり、展開が読めません。 全体的に短い尺にもかかわらず、内容があります。 アメリカ映画はホラーのジャンルにおいても、進化していると感じます。 以下、WOWOWオンラインから引用。 <作品データ>  原題:Portals 制作年:2019 制作国:アメリカ 内容時間:89分 <スタッフ> 監督:エドゥアルド=サンチェス、リアム=オドネル、グレッグ=ヘイル、ティモ=ジャイアント 製作:アリッサ=デヴァイン、グリフィン=デヴァイン、リアム=オドネルほか 脚本:リアム=オドネル、セバスチャン=ベンディックスほか 撮影:クリストファー=プロブストほか 音楽:ラム=カタバクシュ <キャスト> アダム:ニール=ホプキンス ケイト:ルビー=オドネル レスリー:ディアンナ=ルッソ マルコーネン医師:トレミー=スローカム スタン:ポール=マッカーシー=ボーイントン ドリー:グレッチェン=ロッジ サラ:サルヴィタ=デコルテ アナ:ジョージーナ=ブラックレッジ <イントロダクション> ある日突然、世界中に現われた何百万という謎の扉“ポータル”をめぐるパニックを描いたSFドラマ。人間を引きずり込み、この世界から消し去ってしまう扉の目的とは? その向こうには何があるのか? 全世界で起こった大停電の後、突然現われた謎の扉“ポータル”。まるで人間を操るように中へと引きずり込むかと思えば、拒絶するように固く閉ざされたり、時には強烈な高周波で人間を爆殺することすらあるポータルの目的とは……。家族とともに、パニックに陥った都会から逃れようとしてポータルに捕らわれてしまった父親アダムのエピソードを中心として、異なる監督による時系列も舞台も違う4つのエピソードがオムニバス的に組み合わされた異色のSFドラマが展開する。 <作品内容> 全世界が停電に陥った後、各地に謎の扉“ポータル”が出現、科学者アナたちは正体解明を進めていたが……。停電から3日後、アダムは妻と娘を連れ、都会を逃れようと車を走らせる。だが、車の前にポータルが……。首都ワシントン。緊急コールセンターは鳴り止まない電話の対応に追われていたが、センター内に突如ポータルが出現し……。インドネシア。買い物帰りの女性サラに、ポータルを見た人間たちが操られたように

ドラマ「SPECサーガ完結編 SICK'S 覇乃抄 〜内閣情報調査室特務事項専従係事件簿〜」[全5話](お薦め度★★★)

  ドラマ「ケイゾク」「SPEC」シリーズに続く「SPECサーガ」完結篇となる「SICK'S(シックス)」3部作、「 恕乃抄 」に続く「覇乃抄」です。 「恕乃抄」から大分物語が見えてきましたが、依然カオス状態です。某超大国は謎の宗教団体と手を組んでおり、内閣情報調査室と謎の宗教団体との死闘が描かれています。 ホリックという謎のキーワードも登場しており、「厩乃抄」に引き継がれます。果たして続編で完結するのでしょうか。 以下、番組サイトから引用。 <オンライン情報> Paravi、2019年3月23日より配信。 <スタッフ> 原案:西荻弓絵 企画・プロデュース:植田博樹 監督:堤 幸彦 製作著作:TBS <キャスト> 御厨静琉:木村文乃 高座宏世:松田翔太 ニノマエイト:黒島結菜 邑瀬帝法:山口紗弥加 来田為右衛門:温水洋一 秀家岳志:高杉亘 長谷部国重:波岡一喜 山城彩香:新川優愛 伊東雄介:水野勝 陳部長 :矢野浩二 埴生庵太:池田鉄洋 皐月翔 :六角慎司 玄野冥府:酒向芳 百地壱波:菅原卓磨 加須:岡部尚 九頭:長谷川ティティ 備市:清水葉月 雅:小林万里子 ブドウ医者:レッド吉田 元ディーラー・狩野:松永天馬 ピーチ医者:宇垣美里 (TBSアナウンサー) 近藤昭男:徳井優 大島優一:佐野史郎 入江慎吾 (総理大臣):宅麻伸 (友情出演) 野々村光太郎/野々村光次郎 :竜雷太 <イントロダクション> SICK’Sは 「恕じょ・覇は・厩きゅう」 の3部作 TBSホールディングス、日本経済新聞社、テレビ東京ホールディングス、WOWOW、電通、博報堂DYメディアパートナーズが共同出資して運営している動画配信サービス「パラビ」。そのパラビのサービス開始とともに目玉コンテンツとして登場した「SICK’S」は恕・覇・厩の3部作となっている。 「恕乃抄」ではIQ230、ハーバード大卒の天才だが、望まないSPECをなぜか持っている御厨静琉とSPECが絡む事件に巻き込まれ警視庁公安部を追われた高座宏世が某超大国に雇われたSPECホルダーに立ち向かっていく様子を描くと同時に、自衛隊や某超大国、宗教団体がどのような思惑だったのか、SPECホルダーをめぐる権力闘争は始まったばかりだった。 「覇乃抄」では、SPECホルダーをめぐり、総理大臣や国家を動かそうとする会議体、